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第1回PRRSフォーラム本大会

PRRSは未だに生産性、経済性を脅かす最も重要な疾病のひとつです。PRRSフォーラムはオールジャパンで、様々な知見を集積し、日本の現状に則した充分なPRRSコントロールあるいは陰性化の手法を確立して、安定した生産性向上に貢献し、養豚業界全体の発展に貢献していきます 。

◇日時:2023年12月4日(月曜日)10:00〜17:00
◇会場(対面およびWeb開催):つくば国際会議場(茨城県つくば市)
◇本大会参加費:2,000円 (学生は無料)

*参加には事前登録が必要です。
*対面参加・Web参加に関わらず参加費は同額となります。

◇ブース出展参加費:100,000円
*1ブース(1.8×1.8m、机1、椅子2脚、バックパネル、5名様本大会参加費用)
*多くのご賛同頂きありがとうございます。

 【登録締切について
 1、産業パートナー様、ブース出展ご希望の方は⇒2023年11月24日(金)
 2、本大会のご参加については当日ご参加まで受付け致します。

 ※現地でご参加機能の方は当日までにホームページより仮登録を済ませて頂き、その後請求書を発行致します。
 ※webでご参加希望の方は11月30日までにお申し込み下さい。大会当日までにURLをご連絡致します。

本大会プログラム

会場:つくば国際会議場【茨城県つくば市】 (およびWeb配信)

時間録画
【1】.開会のご挨拶PRRSフォーラム幹事会
呉会長
動画へのリンク
【2】.幹事会のご紹介高木副会長、
大竹先生、
稲吉社長、
菅谷理事、
岡林先生、
小澤先生、
上家先生
10:00~10:15
【3】.第一部:基調講演10:15~12:30
1) 世界養豚産業におけるPRRSとの闘いの歴史:過去35年とこれから大竹聡先生
((株)スワイン・エクステンション&コンサルティング)
10:15~11:00 動画へのリンク
2) 日本国内におけるPRRSウイルスの現状:分子生物学的見地から髙木道浩先生
(農研機構動衛研)
11:00~11:45 動画へのリンク
3) 日本国内におけるPRRS経済損害:ベンチマーキングからの分析

佐々木羊介先生
(明治大学)
11:45~12:30 動画へのリンク
≪休憩:展示ブース巡回、談話≫
PRRSフォーラム幹事会の相談ブースも出展致します。
12:30~14:00
【4】.第二部:分科会
(ファシリテーターと共に双方向参加型の意見交換を行います。)
14:00~16:00
テーマ1:「免疫&検査」 動画へのリンク
テーマ2:「生産システム(ピッグフロー・設備)」 動画へのリンク
テーマ3:「ARC:地域ぐるみのPRRS対策&バイオセキュリティ」 動画へのリンク
【5】.第三部ラウンドテーブルディスカッション        
・各分科会の意見総括とアウトプットを明確にする。
16:00~17:00 動画へのリンク
【6】.閉会のご挨拶PRRSフォーラム幹事会副会長
高木先生
17:00~17:10
≪懇親会≫
会議場内レストラン「リストランテTSUMU」
・参加費¥5,500/名(税込み)
(※ホームページ事前お申込みより登録できます。)
17:30~19:30

    

第一部:基調講演(概要) 

1) 世界養豚産業におけるPRRSとの闘いの歴史:過去35年とこれから

大竹聡先生((株)スワイン・エクステンション&コンサルティング)

PRRSの過去・現在、そして未来
~30年以上に及ぶPRRSとの闘いから我々が学んだこと・今後に生かすこと~

かつて“ミステリー病”という名でアメリカおよびヨーロッパの養豚産業で脅威として認知されたのが1980年代後半、その数年後にその病原体がPRRSウイルスと命名されてから、現在まで、我々養豚業界とPRRSとの闘いは30年以上に及ぶ。この30年にわたるPRRSといの闘いで、我々養豚業界は何を学んだのか?そして今後将来さらに何が必要なのか?本稿でそれを端的に要約する。

PRRS対策(ひいては、すべての養豚疾病対策)に必要な五大要素は、以下の通りである。
①    免疫付与(Herd immunity)
②    ピッグフロー/設備/飼養管理(Pig production flow)
③    バイオセキュリティ(Biosecurity)
④    検査(Test/monitoring)
⑤    コミュニケーション・情報共有・教育(Communication, education, audit)

過去30年以上のPRRSとの闘いの中で、特にアメリカにおいて、PRRS対策のノウハウはすでに確立されてきている。
①      PRRSウイルス株の多様性と免疫交差性:正しい診断方法と免疫付与の考え方。
②      生産システムからアプローチする疾病対策:マルチサイト、オールイン・オールアウト、
バッチ・システム、パーシャルデポピュレーション、農場閉鎖(Herd closure)、など。
③      科学的根拠に基づいたバイオセキュリティ:その理論と現場実践。

PRRS対策の過去・現在を正確に認識し、これからの将来展望を議論する。
①      地域ぐるみでのコントロール(ARC: Area regional control)
②      空気伝搬を防ぐ空気フィルター
③      飼料のバイオセキュリティ
④      PRRS抗病性育種


      

2) 日本国内におけるPRRSウイルスの現状:分子生物学的見地から

髙木道浩先生(農研機構動衛研)

PRRSは我が国を含めた世界の養豚産業において経済損害を与える疾病として知られている。本疾病は1980年代に出現し、初めてウイルスが分離されてから30年以上が経過している。PRRSウイルスは約15kbの一本鎖プラスRNAゲノムで、PRRSV-1(欧州型)とPRRSV-2(北米型)に大別されており、高度に変異しやすいことから時間の経過と共にウイルスの遺伝的多様性が認められ、海外では病原性の強いウイルス株の出現が報告されている。国内では2008年にPRRSV-1の検出報告があったが、それ以降、野外株の検出はなく、国内においては初めて分離されてからPRRSV-2が主な検出される野外株となっている。現在まで、ワクチンや飼養衛生管理基準などの手法により病態や被害が軽減はしているものの、清浄化することは少なく、ウイルスの遺伝的多様性が認められ、さらに新たに侵入したと考えられるウイルスにより時として甚大な被害をもたらしている。国内で流行しているウイルスは5つのクラスターに分けることができるが、これまで主流であるクラスターIIやIIIは遺伝的多様となり、2008年に初めてクラスターIVに属するウイルスが分離されて以降、このクラスターに属するウイルス株の検出が増加している。今回、国内におけるPRRSウイルスについて過去から現状について紹介する。


    

3) 日本国内におけるPRRS経済損害:ベンチマーキングからの分析

佐々木羊介先生(明治大学)

豚繁殖・呼吸障害症候群(PRRS)は養豚の生産性に甚大な影響を及ぼす疾病の一つであり,世界中の養豚生産国で流行が確認されている。海外ではPRRSによる経済被害額がいくつか報告されており,Holtkampら(2013)による調査では米国における年間被害額が$6.64億と試算されており,Nathuesら(2017)による欧州での調査では一農場当たりの年間被害額が75,724~650,090ユーロと試算している。またZhangら(2022)による中国での調査では,一母豚当たりの被害額が1424.37人民元であると試算している。PRRSによる経済被害の原因は,母豚では主に流産や死産などの異常産や産子数の低下,肥育豚では主に食欲不振等による飼料効率や増体重の低下に起因している。演者は,養豚の生産性向上および感染症制御を目的として,養豚生産農場から得られる生産記録を用いた疫学研究を実施してきた。その中で,当日は我が国におけるPRRS発生に伴う生産性への影響および経済被害に関して紹介する。

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